何か聞こえる!?(うっすら怖い話)
今週のお題「怖い話」
私が小学生の時の話です。
その日、真夜中に目が覚めました。
当時、私に自分の部屋は無く、タンスとベッドがあるだけの4畳半の部屋に1人で寝ていました。
すでに他の家族も寝ているようで、「カチッカチッ」と目覚まし時計の秒針の音がハッキリと聞こえるほど静かでした。
何で目が覚めたんだろうと、いつもは朝まで目が覚めないので不思議に思いながらも、目を閉じて寝ようとしました。
目を閉じてしばらくすると、何かボソボソと聞こえてくるんです。
「何の音だ?」と目を開いて音が聞こえる方に集中しました。
音が聞こえる方向は、寝ている頭側の壁の方からで、壁の中というより壁を通り抜けた更にその先から聞こえているようでした。
しかも耳を澄ませて音を聞くと、どうも誰かがお経を唱えているのです。
何でこんな夜中にお経が聞こえるのか訳が分からなく、ベットから出るのも怖くてお経が聞こえないように布団を被って無理矢理寝ました。
朝起きるとお経は聞こえなくなっていました。
あれは何だったのか、その事を学校の担任に話すと「おぉ、それ俺だよ。」って言うんです。
当時の担任は、和尚さんを兼務?していた先生で、子供の私は「えっ、先生だったの?」と普通に信じて安心したのですが、そんな訳ありません。
真夜中に受け持つ児童の家の近くでお経唱えるって危険人物すぎます。
先生は私を安心させようと嘘をついたのだと思いますが、お経が聞こえた事を否定しなかった点に関しては、本業の神通力で私になにかを感じたのかも知れません。
その後はお経が聞こえることはありませんでしたが、もしかしたら先生が何かしてくれたのかなって思ったりします。